
「兄弟で揉めてしまった」「遺言書が見つかって手続きがやり直しに…」
相続は人生でそう何度も経験するものではありません。
しかし、感情・法律・財産が絡むため、トラブルになるケースも少なくありません。
今回は、実際によくある相続トラブルのパターンと、それを未然に防ぐための対策を紹介します。
よくある相続トラブル①:遺産分割協議でもめる
実例
・「親の面倒を見たのは自分なのに、他の兄弟と同じ取り分になるのが納得できない」
・「連絡がつかない相続人がいて話し合いが進まない」
防止策
- 生前(健康なうち)に遺言書(公正証書)を作成しておく
- 相続人が多い場合や関係が希薄な場合は、第三者を交えて冷静な話し合いを
よくある相続トラブル②:財産内容が不明確で混乱する
実例
・「預金がどの銀行にあるのかわからない」
・「名義のまま放置された土地があることが後から発覚した」
防止策
- 生前に財産目録を作成しておく(行政書士がサポート可能)
- 法定相続情報証明制度を利用して相続人を明確に整理
- 相続開始後すぐに戸籍の収集・財産調査を行う
よくある相続トラブル③:遺言書が不備または複数見つかる
実例
・「日付のない自筆遺言が見つかった」
・「古い遺言と新しい遺言の内容が違っていて混乱」
防止策
- 公正証書遺言(公証役場で作成)を推奨(民法第969条)
- 自筆証書遺言の場合も、法務局の保管制度(自筆証書遺言保管制度)を活用
- 新しい遺言がある場合は、日付・内容の整合性を確認
よくある相続トラブル④:不動産の共有化による対立
実例
・「共有名義になった実家の売却について意見が合わない」
・「共有者が連絡も協力もしないため、活用ができない」
防止策
- 遺産分割の際に不動産は特定の相続人にまとめて取得させる
- 不動産の処分方針を遺言書で明確化
- 売却や賃貸を見据えた事前の不動産評価と意向確認
相続トラブルを防ぐために行政書士ができること
相続の現場では、法律知識だけでなく、相続人間の調整力や実務的支援が求められます。
行政書士は以下のような面でご支援可能です。
- 戸籍の収集・相続関係説明図の作成
- 遺産分割協議書の作成
- 預貯金や証券会社の名義変更手続き支援
- 公正証書遺言の作成サポート
まとめ
相続は「突然やってくる」のに、「事前準備がないと大きなトラブルに発展」することも多い分野です。
親族間の関係を壊さないためにも、早めの対策と第三者の関与が大きなカギとなります。
「相続手続きで何から始めてよいかわからない」
「今のうちに揉めない仕組みを作っておきたい」
そんなときは、行政書士が中立な立場でサポートいたします。どうぞお気軽にご相談ください。